トポロジカル・パスマッピングを用いた
Altium Designer のオートルータ
Altium Designer のSitusオートルータは、トポロジカル・パスマッピングとインタラクティブなユーザインタフェースにより、従来のオートルータの持つ多くの課題が解決されています。このため従来オートルータが使えなかった設計対象にも、幅広く応用できるようになりました。
Altium Designer の Situsオートルータは、グリッドにとらわれず最適な経路を見つけて配線を行います。このためオフグリッドに配置されたSMDパッドによる障害を回避することができ、高密度なPCBにおいても極めて高い結線率を得ることができます。また、広範囲に45度配線が用いられることにより短い配線は可能になり、熟練設計者なみの配線品質を得ることができます。さらにこのAltium Designer の Situsオートルータでは、電源プレーン層やスプリットプレーン、パッドのネックダウンがサポートされています。
Altium Designer のSitusオートルータには、豊富な半自動機能が含まれており、これらをインタラクティブに用いることができます。例えば自動配線中に一旦動作を停止させ、部品やネットごとに半自動で配線を行った後、再度自動配線を実行することができます。このような応用により、設計意図を効率よく配線結果に反映することができます。また、このAltium Designer PCBエディタのデータベース上で自動配線が行われるため、変換作業による時間のロスやデータの誤差/欠落などが起こることはありません。このシームレスなしくみにより、自動配線段階での部品位置の修正を容易に行うことができます。
Altium Designer Situs オートルータの特徴
オフグリッド配線
Altium Designer のSitus オートルータは、あらかじめ決められたグリッド上だけでななく、あらゆる空きスペースから経路を探し出し配線を行います。これにより高い結線率を得ることができます。
斜め配線
Situs オートルータは、水平と垂直方向だけではなく、45度の角度で配線を行います。配線後に直角の配線を45度に変換するのではなくはじめから45度で配線しますので、配線長を短縮化できます。(参照 自動配線ツールの進化 )
デザインルールとストラテジによる配線の制御
Situs オートルータでは、PCBレィアウトに規定されたデザインルールに基づいて配線を行います。単に線幅とクリアランスだけでなく、高速配線ルールやSMDネックダウンなど多彩なデザインルールを反映します。また、配線ストラテジを単独または任意の組み合わせで用いることにより、配線結果のコントロールを緻密に行うことだできます。
半自動配線
Situs オートルータは豊富な半自動配線絹を備えているため、自動配線前や自動配線の途中で、半自動で配線を行うことにより、配線の品質を高めることができます。
一元化されたデータベース
Altium Designer Situs オートルータはAltium Designer PCBエディタのデータベース上で動作しますので、手設計と自動配線を行き来する場合にもデータ変換は必要ありません。自動配線を途中で止めて、部品位置の修正を行う場合にも手間取ることはありません。
Altium Designer Situs オートルータの製品仕様
- 配線方法:(水平/垂直方向に制限されない)トポロジカル ルートパス マッピング
- 自動コスト解析及び配線ストラテジ選択
- 配線パス: Memory, Pad entry, Fanout, Hug, Spread, Straighten, Main, Multi-layer main, Completion and Layer patterns
- ユーザー定義可能な配線ストラテジ
- すべてのエレクトリカル、ルーティングデザインルールの反映
- スプリットプレーンのサポート
- 自動 SMD ネックダウン